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皆さんは、デジタルカメラで写真と動画のどちらをメインで撮っていますか?
私は、今までは写真メインで動画はあまり撮ることはありませんでした。
ただ、最近になって動画も面白そうだなと思い、動画も撮ってみようと動画撮影時のカメラの設定について勉強したところ、スチルとは異なる注意点などがあったので、自分の備忘録の意味も含めて記事にしようと思います。
これから動画撮影を始めようと考えている方には参考になることもあると思います。
写真撮影時に設定する項目としては、絞り・シャッタースピード・ISO感度 が主な設定項目となり
撮りたい写真によってこれらの項目を設定します。
絞り・シャッタースピード・ISO感度については、以下の記事で詳しく説明していますので、そちらをご参照ください。
動画の設定を考える上で、写真の設定と大きく異なるのは「フレームレート」という新たな項目の理解が必要なのと、シャッタースピードの設定に対する考え方が異なる点です。
この記事では、「フレームレート」と「シャッタースピード」について詳しくご説明したいと思います。
フレームレート
動画は、何枚もの静止画を順番に表示することにより、動いているように見せています。
パラパラ漫画と同じ原理です。
そして、1秒間に何枚の画像を表示するかを表しているのが「フレームレート」となります。
フレームレートの単位は「fps(frame per seconds」で表されます。
しかし、実際にデジタルカメラの設定画面などを見るとフレームレートの単位として「fps」とは記載されておらず、単に「p」と記載されていることが多いと思います。
これは、画像を表示する際の「走査方式」というものに「インターレース走査」と「プログレッシブ走査」というものがあり、例えば「30p」となっていたら、プログレッシブ走査で30フレームという意味です。(インターレース走査で30フレームの場合には「30i」と記載されます)
フレームレートは、数字が大きければ大きいほど動きが滑らかな動画となりますが、その分動画のファイルサイズも大きくなります。また、テレビなどの表示装置がそのフレームレートに対応できているかどうかの問題もあります。
主なフレームレートの種類と活用方法は以下となります。
フレームレート | 活用方法 |
---|---|
24(23.98) | 映画は基本24fpsで撮影されています。シネマティックな映像を撮りたい場合におすすめです。 |
30(29.97) | テレビなど、最も一般的に使用されるフレームレート |
60(59.94) | 動きの速いスポーツ映像やゲームの映像などでよく使われます。または、撮影した動画をスローモーションで表示したい時に使用する。 |
120(119.88) | 動画をスローモーションで表示したい時に使用する。 |
撮影する映像の目的などによって、適切なフレームレートを選択しましょう。
シャッタースピード
写真(静止画)を撮影するときのシャッタースピードの設定は、
星を撮影する時には、15秒くらいの長時間露光で撮影する
とか
高速で飛んでいる小鳥を撮る時には1/2000秒の高速シャッターで写し止める
など、撮影する被写体や表現方法などによって幅広くシャッタースピードを選択します。
しかし、動画の場合にはフレームレートに合わせたシャッタースピードにする必要があります。
フレームレートが30fpsの動画を撮影するときに、シャッタースピードを1/30秒より遅くすることはできません。また、あまり速いシャッタースピード(例えば 1/600秒など)ですと、かえって不自然な動画となります。
一般的には、「フレームレートの倍の速さのシャッタースピードが一番自然な動画に見える」と言われます。例えば、フレームレートが30fpsならシャッタースピードは1/60秒を目安に、フレームレートが60fpsならシャッタースピードは1/120秒を目安に という感じです。
もう一つ意識しなければならないのは、電気の周波数との関係です。
撮影する範囲に蛍光灯などが存在する場合、その光は人間の目には常に点灯しているように見えても、実際には電気の周波数に合わせて点滅しています。
そのため、撮影するシャッタースピードと周波数に大きくズレがあると、撮影した画像がチラチラするような「フリッカー現象」という現象が発生する可能性があります。
日本の電気の周波数は東日本と西日本で異なります。東日本なら50Hz、西日本なら60Hzです。
室内や夜間の撮影などで、撮影する範囲に人工の光がある場合には、電気の周波数も意識して周波数の倍数に近いシャッタースピードを選択するようにしましょう。
以上が、動画撮影時での設定の注意点となります。
いかがでしょうか?
動画撮影時には、適切なフレームレートの設定と、それに合わせたシャッタースピードの設定をするように心がけましょう。