NDフィルターの活用法 | 明るい昼間でもスローシャッターが使える

NDフィルターの活用法 デジタルカメラ入門
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滝や川、海などの水の流れを写真に撮るときに、1秒とか2秒またはそれ以上のスローシャッターを使用して撮ることがあると思います。

F18 シャッタースピード 3秒 

スローシャッターで撮ると、水の流れが白い線のようになり、目で見た景色とは異なる写真ならではの表現が可能となります。

スローシャッターでの撮影時には、三脚でカメラをしっかり固定して、リモートシャッターを使用するか2秒タイマーを使用するなどして、シャッターボタンを押したときにカメラが動かないように注意して撮影する必要はあります。

しかし、明るい日中などですと、シャッタースピードを遅くしようとしても十分に遅くすることができず、無理にシャッタースピードを遅く設定すると露出オーバーで白飛びした写真となってしまいます。

※シャッタースピードと露出の関係については、以下の記事をご覧ください。

そんな時に活躍するのが「NDフィルター」となります。

NDフィルターの効果

NDフィルターの効果は、レンズを通る光の量を減らすことにより、明るい日中でもスローシャッターを使用することができるようになることです。

NDフィルターには、「ND2」とか「ND16」など、数字がついています。

この数字は、例えば「ND2」であれば、レンズに入る光の量を1/2にする。「ND16」であれば1/16にするなど、レンズに入る光の量をどれだけ減らすことができるかを表しています。

NDフィルターとシャッタースピードの関係を具体的にわかりやすく説明すると、例えば

絞り F16、ISO感度100 の設定時に、シャッタースピードが1/250秒

の時に、絞りやISO感度の設定を変えずに、NDフィルターを使用すると

NDフィルターND2ND4ND8ND16ND32ND64ND128ND256ND512
シャッタースピード1/1251/601/301/151/81/41/212

となります。

NDフィルターは、複数枚のフィルターを重ねて使用することもできます

その場合の効果は重ねたフィルターの数字の掛け算となります。

例えば、ND4とND8のフィルターを重ねて使用した場合には、ND32と同じだけの減光効果があります。

NDフィルターの種類

NDフィルターに限らず、フィルターを購入するときの注意点としては、使用しているレンズのフィルター径にあった物を購入しないとレンズに装着することができませんので、注意が必要です。

もし、フィルター径が異なる複数のレンズを使用している場合には「ステップアップリング」を使用する方法もあります。

ステップアップリングとは、使用しているレンズのフィルター径よりも大きなフィルター径のフィルターを装着できるようにするリングです。

ステップアップリングを使用する場合には、使用するレンズの中で一番フィルター径が大きなレンズに合わせてNDフィルターを購入します。そして、フィルター径が小さなレンズを使用する場合には、ステップアップリングを使用してNDフィルターを装着します。

例えば、フィルター径が「67mm」と「72mm」のレンズを使用している場合には、72mmのNDフィルターを購入し、67mmのレンズを使用する時には「67mm→ 72mm」のステップアップリングを使用して67mmのレンズに72mmのNDフィルターを装着します。

注意点としては、ステップアップリングを使用するとレンズフードを付けることはできなくなります。

また、NDフィルターには「可変NDフィルター」というものがあります。

これは、フィルターについているリングを回すことで、フィルターの減光効果を一定の範囲内で変更することができるNDフィルターです。

通常のNDフィルターに比べると、多少高価にはなりますが、何枚ものNDフィルターを持つことを考えれば、必ずしも高価とは言えないと思います。
ただし、可変NDフィルターもフードの取り付けはできなくなりますので、ご注意ください。

それよりも、いちいちフィルターを付け替えなくても、リングを回すだけで異なるシャッタースピードの写真を撮ることができるので、特に初心者の方にはおすすめです。

NDフィルターには、他にも「ハーフNDフィルター」というものがありますが、こちらは使用目的が少し異なりますので、今回は説明を省かせていただきます。

さて、いかがでしょうか?

NDフィルターの効果や使い方についてご理解いただけましたでしょうか?

スローシャッターでの写真は、写真ならではの表現で写真を撮る楽しみも倍増します。

ぜひ一度チャレンジしてみてください。

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